AIは一過性のブームなのか?
2022年にChatGPTが登場して以来、人工知能(AI)をめぐる熱狂は、1990年代末から2000年代初頭にかけてのインターネットブームを思い起こさせます。
あの頃のインターネットブーム
当時、あらゆる企業が「未来に取り残されないように」とホームページを持つ必要に迫られました。大企業から地元の商店、美容室まで、こぞって新しく登場したWeb制作会社に高額な費用を支払い、オンラインの世界へと踏み出しました。
立ち上げたばかりのホームページは確かに綺麗で見栄えのいいものだったかもしれませんが、ビジネス上の実利はごくわずか。結局、集客の主力は郵便広告や新聞広告のままでした。
オンライン予約システムを導入しても、顧客の大半は昔ながらの電話予約を好みました。やがてホームページの多くは放置され、Web制作会社も次々と姿を消していきました。

では、あれは単なるブームだったのでしょうか?もちろんそうではありません。あれから20数年が経ち、状況は大きく変わりました。いまやWebやSNSなど、オンラインでの発信は、大企業・中小企業を問わず欠かせないものになっています。テクノロジーが成熟し、人々が新しい仕組みに慣れるには、時間がかかっただけのことです。
そして今のAIブーム
90年代に「ホームページが必要」だったように、今は「AIを搭載したソフトウェア」が求められています。ソフトウェア企業はこぞって、どのようにLLM(大規模言語モデル)を自社アプリに取り入れるか模索中です。データを質問できるテキストボックスや、自動要約、画像生成など、AIを活用した機能が続々とソフトウェアに追加されています。中には役立つものもありますが、実際にはそうでないものも多く、やがて忘れられるものも少なくありません。
では、AIもただのブームなのでしょうか?もちろん違います。この技術は、2000年代初期のIT技術よりもはるかに早く定着していくでしょう。そもそも、いま私たちの身の回りには「AI」と意識されないAI技術が溢れています。たとえば、音声認識、画像認識、スマート検索などがそうです。これらは、10~20年前には最先端の人工知能技術だったのです。

コンフィグラがAIの導入を慎重に進めている理由はAIの精度
では、なぜコンフィグラのソフトウェアには、まだ「AIテキストボックス」が搭載されていないのでしょうか?それは、私たちはAIを導入する前に、本当にそれが価値を生むものかどうかを確認しているからです。
コンフィグラのソフトウェアは「精度」が売りです。設計や見積りを行う際、ユーザーは、正確な部品表、正しい計算結果が得られるという確信のもと、コンフィグラのソフトウェアを使っています。
一方、現在の大規模言語モデルには「精度の欠如」という課題があります。これは「AIの幻覚(AIハルシネーション)」と呼ばれ、AIが自信たっぷりに誤った情報を提示してしまう現象のことです。
だからといって、コンフィグラがAIを使わないというわけではありません。
私たちは、AIの活用を前提にした新しい技術基盤を一から設計しています。つまり、コンフィグラのソフトウェア環境で、AIを導入する際に「安全に使える領域」と「慎重に扱うべき領域」をしっかりと見極めたうえで、プラットフォームを構築しているということです。

コンフィグラが考えるAIの活用領域AIを有効に活かせる分野として、コンフィグラでは次のような機能を想定しています。
これらに共通しているのは、ユーザーが常に主導権を持っているという点です。 |
まとめ
今日のAIモデルの最大の強みは、アイデアを提示し、検索を支援し、選択肢を広げることです。
一方、AIはまだ完璧なソリューションを提供できるレベルではなく、正確な計算や厳密な検証に使うには信頼性に欠けます。
私たちのビジョンは「AIは提案や探索で力を発揮し、計算や製品ルール、重要な判断はコンフィグラの信頼性の高いソフトウェアを使いユーザーが担う」というものです。
つまり、コンフィグラが提供する次世代プラットフォームは、ユーザーが信頼する「精度」を決して損なうことなく、AIの強みを最大限に活かしたものになります。

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